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きゅーchan流 ユーミンのアルバム解説
ひこうき雲
言わずと知れたユーミンのファーストアルバム。それぞれの曲に幼いころ持っていた純粋な気持ちが息づいていて、メルヘンタッチの短編集を見ているみたい。このアルバムのキーワードは“空”と“海”。壮大な世界と人との対比がおもしろい。
MISSLIM
ひこうき雲の雰囲気を保ちながらも、現実的な大人の世界も垣間見える。前者の代表的な曲はやさしさに包まれたなら、後者は最終曲の旅立つ秋でしょう。昔のように純粋に見ることができなくなった悲しみのようなものが伝わってくる。
海を見ていた午後
ゾクゾクしそうなほどきれいな情景。これぞユーミンの真骨頂。苦い経験であったはずの恋を、まるで景色を眺めているように思い出している。この静かさが心をリフレッシュさせる。
COBALT HOUR
力強い曲調のものが加わった。その分、曲のバリエーションが増えてGood!このアルバムでは、昔を懐かしむだけでなく、今を楽しみながら強気に生きている女性像が浮かぶ。
14番目の月
恋愛の真っ只中で、彼とたわむれている1コマ1コマを切り取った写真のようだ。その中の彼女はとびきりの笑顔!浮き立った心をあらわすように曲も盛り上がりのあるものが多い。
紅雀
「松任谷由実」としての初のアルバム。このアルバムのテーマは“再出発”。再出発により、しがらみを断ち切ってもう一度自由を手に入れようという気持ちが込められている。特に紅雀に強くあらわれていて、このときのユーミンの心が反映されていると思われる。
流線型’80
このアルバムの評論では必ず「静と動の対称」という言葉が出てくる。「静」の代表作がかんらん車、「動」の代表作が埠頭を渡る風と言われている。この対称によって、膨らみを帯びた立体的なアルバムになっている。静かなまぼろしでは1曲のなかで静と動(雑踏)の対称がみられる。そして前作では姿を消したライトな感覚がまた戻ってきた。メロディーだけではなく歌詞もライト。例えば12階のこいびとでは飛び降りることを「紙のように舞う」と表現している。
OLIVE
少女が持つ純粋さ・透明感、そして遊び心が溢れている。流れの真っ只中を生きているという感じがする。特に稲妻の少女では恐いもの知らずの若さのパワー爆発している。それに対して帰愁、ツバメのようにではたくさんの苦しみを乗り越えてきた大人の雰囲気が表れている。世の中や自分を一歩離れたところから眺めているようだ。少女と大人、主観と客観がうまく対比されている。
悲しいほどお天気
場面設定がはっきりとしている曲が多い。風景を細かいところまで描写したり、固有名詞を出したりすることにより、曲のイメージが伝わりやすくなっている。曲を聴けばその世界にすぐ入り込める。このように歌詞が洗練され完成されている。アルバム全体としては爽やかな雰囲気。聴くだけで心地よい風が吹き抜ける感じがする。しかし爽やかさとは対極にあるようなタロットの世界や(78)恐いほどの女の執念が表れているもの(DESTINY)もある。しかし前者では神秘、後者では執念のむなしさを歌うことにより、他の曲の爽やかさとうまく調和している。一見反するものをうまく調和させることは、ユーミンの得意技の1つであろう。
時のないホテル
今までのテイストとは違う曲が入っている。社会問題に触れている曲がある。冷戦を扱った時のないホテル、昔の戦争が出てくる Miss Lonely 、白血病で死んでしまう雨に消えたジョガー、自殺をテーマにしたコンパートメントなど。重い感じのするアルバムである。でも精一杯生きぬいている(または生きぬいてきた)輝きに溢れている。その輝きが聴く人に感動と勇気・元気を与えてくれる。
コンパートメント
きゅーchanの Favorite Song 。この歌のテーマを一言でいうと睡眠薬自殺。(でもきゅーchanは自殺したいと思ったことないなあ。)電車のコンパートメントが舞台。死にゆく人独特の超越した視点で歌詞が書かれている。そして伴奏がすばらしい。最初のピアノの感情がこもった弾き方。これで聴く人を引きつける。またこの曲の伴奏は電車の走る音にも似ている。そして間奏。力強く電車が走っている感じがする。悲しい曲なのになぜか元気が涌いてくるのだ。そして盛り上がり。高温のユーミンの声が切ない。そして無音。この曲の変わってるところは曲が一旦途切れるところ。この無の世界が効いている。そしてまたピアノから伴奏が始まり、睡眠薬を飲み、別の世界へ。後には走り去る電車の音(これも伴奏で表している。)。
ショックを受けたとき、元気がないときに効いてみよう。きっと勇気と元気が涌いてくるよ。
SURF&SNOW
サーフィン・ビーチ・海など夏のバカンスを題材としたものや、スキー・雪など冬をイメージした曲が多い。リゾートを意識したアルバム。カーステレオの普及し始めた頃だそうで、車の中で聴くとピッタリなアルバムを目指したようだ。前回のアルバム時のないホテルとは対照的な内容になっている。どの曲も場面設定が明確にされていて、バカンス気分を容易に味わえる。いろいろな季節の歌をとりまぜているが、やはり夏と冬の歌がインパクトある。有名なクリスマスソングである恋人はサンタクロースもこのアルバムに収録されている。
水の中のASIAへ
このアルバムは4曲入り。ジャケットの着物姿のユーミンもGood!どの曲もアジアが舞台となっている。スラバヤ・香港・大連など。4曲目のわき役でいいからは具体的な場所は出てこないが、“通りをスコールがかけて来る時刻”という歌詞から熱帯地方のアジアであることがわかる。ユーミンは恋愛の歌が多いが、このアルバムはわき役でいいからだけ。土地柄を歌っている曲が多いのが特徴である。
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